2017-10

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福田和也氏の坂東眞理子氏批判に隠されたアメリカ帝国主義の黒い陰謀

 1月22日付け『朝日新聞』に掲載された『週刊現代』2月2日号の広告を見てびっくり。広告にいわく「坂東眞理子(61歳) 役人くずれのパクリ作家に「女の品格」を語る資格なし! 官僚時代にはせっせと自分の本ばかり書いていた」。
 坂東眞理子さんといえば、『女性の品格』を書いて200万部を売り上げた有名人。印税10%として、720円×200万部×10%≒1億5000万円! わたしゃ、思わず『同和の品格』を執筆にかかったが、我が業界は、現在、品格や品性から遠くかけ離れた状態であることを思い出して、とりあえず柳の下のドジョウを追いかけるのは断念した(むろん、同和業界に品格を取り戻したあかつきには、2匹目のドジョウどころか、シロナガスクジラを釣り上げて、ハリハリ鍋にする予定である。ちょっと時間がかかりそうだが、5年…10年…50年…ええわ、もう考えんとこ。それに、南極で調査捕鯨しただけでグリーンピースに体当たりされるぐらいだから、琵琶湖でクジラを釣りあげたら、ピース缶爆弾でも投げつけられかねないので、ここは当面、世界捕鯨委員会の議論を注視せねばなるまい)。
 それはともかく、人権業界に身を置くものにとって、坂東眞理子さんといえば、労働省婦人少年局長だった赤松良子さんとともに、男女雇用機会均等法を作り上げた立役者である。人権や女性学の授業で男女雇用機会均等法の話をするときなどは、女子学生にむかって「この赤松さんや坂東さんには足を向けて寝られないよ。辞表提出覚悟でこの法律を通したんやからね」と言ってきかせるぐらいの人と認識している。その人が、よりによって、「パクリ作家」だったとは…。パクリというからには、何か盗用でもしたに違いない。インターネットで検索した結果を貼り付けたのか…。学生がよくやる手だが、昭和女子大学学長がやってはいけない。いや、しかし全国紙の広告でここまで批判するぐらいだから、そんな生半可な盗用ではあるまい。そうだ、きっと藤原正彦氏の『国家の品格』全文をスキャナーで読み込んで、「国家」を「女性」に全置換したに違いない。それぐらいの悪質かつ大規模な犯罪行為に及ばなければ、有名な文芸評論家福田和也氏がここまで厳しい批判をするはずがない。坂東氏に対する私の信頼は、ゴチック体の巨大な見出しの前で、揺らぐばかりである。
 それにしても、この広告は真意を汲み取るのがむつかしい文面だ。そもそも、「役人くずれの××作家」という書き方からして、これを作文した福田氏は、相当官僚に尊敬の念の強い人らしい。官僚の嫌いな人なら、「役人上がりの…」と書くはずである。「芸者上がりの…」と同様。その割には、官僚が嫌いともとれる文言だし。
 そんな詮索はともかくとして、尊敬する坂東眞理子さんがとんでもない非行をおかしたらしいいと聞けば、捨て置きがたし。万が一にも、全置換で藤原正彦氏の文章をまねたのなら、著者には抗議のファックスを送りつけ、京都駅南にある版元のPHP本社に大規模なデモで押しかけて、糾弾してやらねばならない。そして、それ以上に、盗んだ文章を全置換で書き換えただけの本を気がつかずに読んでありがたがっている200万人のアホな読者をあざ笑い、いっそ「女性」を「同和」に全置換して、ベストセラー作家になるのも悪くはない。それが、アホな日本人にはお似合いだ、と毒づきながら本屋に駆け込んだ。そして、ページをめくる指ももどかしく、くだんの記事にたどりつく。
 ところが、読んでびっくり、どうなっているんだ。2ページほどの記事に書いてあるのは、『女性の品格』というタイトルが『国家の品格』のパクリであること。そして、坂東氏が官僚在任中に多くの本を書いていたのは、仕事をさぼっていたことにほかならない、というような話なのである。えーーー、ウソーーーー。風邪で熱っぽいのをおして車を走らせてきたのに、こんな話か。しかも、その書き振りたるや、下品そのもの。
 そもそも、坂東氏の『女性の品格』は「『国家の品格』(藤原正彦著、新潮新書)が関心を集めましたが、品格ある国家は品格ある個人の存在が前提になります。…その逆ではありません。」という書き出しである。『国家の品格』を人知れず盗作するにはあまりに、警戒心の薄い盗作ではないか。また、官僚時代に本ばかり書いていたというけれども、1969年の入省から2003年の退職までの34年間に24冊の本(ウィキペディアによる主な著書)を出したからといって、職務怠慢の証拠とはなるまい。そもそも、女性が働きにくい時代に、二人の子どもを育てながら(時として富山からお母さんの助けを呼んで)、徹夜の繰り返しで国民のために骨身を削って働いたことは、万人の知るところである(もっとも、福田和也氏を除かねばならないが)。
 しかし、待てよ、とどんな時にも冷静さを失わない鉄の精神を持つ私は、混乱する頭をしずめて、この記事の真相を考えた。そもそも、保守本流の誉れ高い福田和也氏が、こんな紙とインクの無駄としかいえない記事を書くはずがない。これは、部数減で経営の傾きかけた『週刊現代』編集部が、駆け出しのライターに「どんなネタでもいいから、有名人をたたけ。恵まれない労働者人民のジェラシーを晴らしてこそ、我ら出版業の社会的責任が果たせよう」と焚きつけたにちがいない。ただ、不幸にしてそのライターが、有名で数々の賞に輝く福田和也氏と同姓同名だったのだ。
 しかし、待てよ、とどんな時にも冷静さを失わないではいられない、鉄アレイの脳みそをもつ私は、混乱する頭をしずめて、再度この記事の真相を考えた。発行部数1位をキープする『週刊現代』が、よりによって福田和也氏と同じペンネームを使わせるはずがない。きっと、書いたのは有名な福田和也氏本人なのだろう。ただ、彼ほどの人物がこれほどの雑文をかかねばならぬよくよくの背景があるのだ。たとえば、アポロ11号の月着陸はニセ物で、アメリカの国威発揚のために仕組まれた芝居であるという説がある。この「アポロ計画陰謀論」を決定的に証明する証拠を坂東眞理子氏が入手した。それを察知したCIA(アメリカ中央情報局)が坂東氏による真相の公表を阻止するために、彼女を社会的に抹殺するべく、『週刊現代』に潜む自らのエージェントを動かして、記事を書かせた。こう推論すると、なんとなく合点がいく。今や保守の重鎮に近い福田氏ほどの人物が、自分の名誉を汚してでもでっち上げ記事を書く。そのためには、日本政府の陰謀ぐらいでは話が小さすぎる。やはり、悪の総本山アメリカ帝国主義の延命をかけた巨大な陰謀ぐらいなくてはならない。
 そうとわかったからには、このブログの読者諸君!CIAのサイトを常時監視しよう。しかし、敵も一筋縄でいく相手ではない。ちょっとひねって、NASA(アメリカ航空宇宙局)あたりに秘密の書き込みがあるかもしれない。「ニイタカヤマノボレ」は作戦の開始を意味するので、すでに書き込まれているはずである。そして、坂東氏が全面的に葬られたのち「トラトラトラ」と書き込まれるだろう。もし、以上のような兆候があわられたら、ご一報をいただきたい。そうして、アメリカによる福田氏脅迫の動かぬ証拠をなんとしても探し出し、日本の論壇の名誉を守らなければならない。
 しかし、万々一、これが文芸評論家・慶応大学教授福田和也氏自身の自発的執筆になる場合、ことは重大である。公共性、公益性のかけらもなく、かつ事実に基づかない誹謗中傷で、なんら言論として保護するに値しない。おそらく名誉毀損が成立する案件と思われる。近頃、マスコミ、特に週刊誌が人をバッシングすることによって部数を維持するという賤業に身を落として恥としないが、この際、けじめをつけておくべきだろうと思う。坂東氏が訴訟を提起するならおおいに賛同する。

※坂東眞理子(ウィキペディア)
   http://ja.wikipedia.org/wiki/坂東眞理子
※アポロ計画陰謀論
   http://ja.wikipedia.org/wiki/アポロ計画陰謀論
※アメリカ中央情報局(CIA)公式サイト 求人広告もあるので、就職したい人はここへ
   https://www.cia.gov/
※アメリカ航空宇宙局(NASA)公式サイト
   http://www.nasa.gov/
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